#5 入賞者ピアノコンサート

コンサートに出演

先日、娘たちが名古屋の白川ホールで行われたガラコンサートに出演しました。

娘たちにとって、私は母親であり、娘たちのピアノの先生。

でもお互いに線引きが出来ておらず、私はつい料理しながら、掃除しながら、ノートパソコンを膝にのせてピアノを聴いていることが多く(これは母親としての練習の聴き方です。)、アドバイスしようとすると口答えが返ってくるので親子喧嘩になってしまうこともあります。

コンサートの前日の夜、彼女たちの演奏を聴いたとき、指の形も違ったまま、あちこち止まって演奏しているのを聴いて、娘達との向き合い方を深く反省し、ネガティブノートに書きなぐっていました。もちろん、バイオリンの練習時間を確保するためにピアノの練習時間を減らしていたせいもあります。

娘たちの演奏の時、私はあまり心配も緊張しないタイプなのですが、当日の朝はとにかく最後まで弾いてほしいという祈るような気持ちでした。

そして、本番。「のびのびと楽しん弾いておいでね。」と最後に声をかけました。私の心配をよそにちゃんと自分の空気を作って、最後まで止まることなく自分の音で表現豊かに弾いている彼女たち。私は彼女たちの強さに感動しました。「最高の演奏をありがとう。」終わった後、彼女たちをすぐに抱きしめました。

音楽はギフト

ヴァイオリニストのヒラリーハーンさんは、子供の頃先生に、演奏は恐ろしいテストではなく、「人々を招いたパーティであげる音楽のプレゼント」だと教えられたそうです。「演奏家として、自分は世界にポジティブな貢献をしていると感じる。すべての人を幸せにすることはできないが、それを目指すことはできる。」とおっしゃっています。素晴らしい教育環境で育ったのだと思いました。私も生徒さんや娘たちにこんな風に伝えたいです。

思春期の演奏へ

娘たちは思春期を迎えていないので、本番に強いです。私も小さいころ、いつでもステージで上手く弾けました。それが、ある日突然ステージで手が震えてピアノが弾けないという経験をしました。当時緊張や不安に対する向き合い方を知らなかったので、ピアノを弾くことに段々自信を失っていきました。それは、長く続き大人になってからも本番前に過呼吸を起こして倒れてしまう、お腹が痛くなってトイレでうずくまっている、ということを繰り返していました。それでも何度も繰り返していくうちに、こうすれば上手くいくかもしれないというジンクスが出来ていきました。そして最近になってそれが脳科学的に裏付けされているものだと気が付きました。音楽を長年されている方は、自然にこれを行っているのだと思います。

ネガティブ感情に対する向き合い方については、あらためてここでお話させていただいたり、レッスンで皆さんにお伝えしていきたいです。

名古屋市白川ホール

そしてこちらの写真の白川ホール。2024年の2月に閉館だそうです。この日は動画、写真撮影禁止だったので中の写真が撮れませんでしたが、シャンデリアがあって2階席もある素敵なホール。名古屋で愛されていたクラシック音楽専用のホールが無くなるのは少し残念ですが、ご興味のある方は、閉館までに足を運んでみて下さい。

名古屋市白川ホール:しらかわホール


そして、見に来てくださった方へお礼のメッセージを伝える。これも演奏者にとって大切な心構えですね。

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